オープンチャペル

聖書を読んだ志士たち

2018年1月28日

聖書を読んだ志士たち

敬天愛人~心の維新

<説教要旨>(映像の資料を紹介した後)

幕末から明治維新を駆け抜け、たった数十年で日本を根本から変えていった志士たちの情熱に接するとき、心が躍ります。 江戸時代、彼らの基準は、武士道でした。主君のために、国のために忠義を尽くす…それが彼らの生きがいでした。けれども、実際幕府は崩壊し時代が終わってしまった時、今まで信じてきたものが失われました。

そのようなとき多くの武士たちが出会ったのが、聖書であり、また多くの宣教師・牧師たち、またクリスチャンでした。 宣教師たちは、祖国を後にして、命をかけて日本へわたり、生き方を通して、神の愛を現わしていきました。単に口先だけで聖書の教理を説いていたなら、これほど多くの人々が魅了されることはなかったでしょう。
勝海舟は、カッテンディーケやアンナ・ホイットニーの生き様を通して、どんなに時代が変わろうとも、変わることのない絶対者がおられることを知りました。また、無条件の神の愛を知りました。
西郷隆盛が聖書に興味を持ったのは、最初は西洋人の思想を知りたかったからだけでした。しかし、読んでいくうちに、彼もまた絶対に変わらない神の存在を知り、すべての人を等しく愛される神の愛を知りました。
聖書を手にした志士たちは、単に知識を吸収し、教養としてキリスト教を身につけるだけではなく、そこに、人生の行く先を定める確かな羅針盤を見いだしたのです。人生の羅針盤、それは神の存在でした。西郷隆盛は、そのお方を「天」と呼んで向き合ったとき、単に義理人情だけで愛するのではない、また、人間の良心や道徳心をあてにするのでもない、<神>とむきあい、神の意志を行うことこそ、最も崇高な使命なのだと気づいたのです。
幕末明治に活躍した多くの志士たちは、そのような心の維新を体験し、それが、エネルギーとなり、新しい日本を築いていったのです。
わたしたちもこのような心の維新を体験するなら、わたしたちを通して、周囲に素晴らしい変化をもたらしていくことができるでしょう。 修道院で何百年も祈り続けられた祈りをご紹介しましょう。主イエスよ、わたしを変えて下さい。わたしが変われば世界は変わります。